不動産売買決済は金額が大きいため、振込手順や当日の流れを事前に理解し、チェックリストで確認しておくことが重要です。

不動産売買決済の銀行振込手順と当日の流れ【トラブル防止チェックリスト】

1. 決済当日の基本的な流れ

1. 関係者の集合

   • 売主・買主

   • 仲介業者

   • 司法書士

   • 場所は金融機関の応接室や仲介業者の事務所が一般的

2. 書類確認

   • 売買契約書

   • 登記関係書類（権利証・登記識別情報・委任状など）

   • 本人確認書類

   • 住宅ローン関係書類（買主が融資を受ける場合）

3. 登記手続きの確認

   • 司法書士が登記申請に必要な書類を確認し、問題なければ「決済可能」と判断。

4. 銀行振込による代金支払い

   • 買主から売主の指定口座へ残代金を振込

   • 仲介手数料・司法書士費用・固定資産税精算金なども同時精算

5. 振込完了の確認

   • 銀行の入金確認または即時振込の記録で確認

   • 売主側も入金を確認してから書類を引き渡す

6. 書類の引渡し・登記申請

   • 売主が権利証等を司法書士に預け、司法書士が法務局へ登記申請

   • 買主は登記完了後に正式な権利者となる

2. 銀行振込の手順（買主側）

1. 事前準備

   • 売主の口座情報（支店名・口座番号・名義カナ）を正確に確認

   • 振込限度額の上限を事前に引き上げておく

   • インターネットバンキング利用か、窓口扱いかを確認

2. 当日の振込手続き

   • 振込依頼書に金額・口座を記入

   • 複数の振込（売買代金・諸費用）を同時に行う場合は整理しておく

   • 銀行担当者にダブルチェックしてもらう

3. 振込完了の確認

   • 売主・司法書士・仲介業者とともに着金確認

   • ネットバンキングの画面や銀行発行の振込明細を保管

3. トラブル防止チェックリスト

• 売主口座の名義と契約書記載の名義が一致しているか

• 振込限度額を事前に引き上げているか

• 振込手数料の負担者を事前に確認しているか

• 複数振込（売買代金・固定資産税精算・仲介手数料等）の整理ができているか

• 着金確認を売主と一緒に行ったか

• 司法書士が登記申請できる書類一式が揃っているか

• 登記費用・司法書士報酬の現金または振込準備ができているか

• 当日トラブル時（システム障害・振込遅延など）の連絡体制を確認しているか

4. よくあるトラブル例と対策

• 振込限度額を超えて送金できない
  → 事前に銀行で限度額を引き上げておく

• 入金確認に時間がかかる
  → 即時振込が可能な銀行を選ぶ、または午前中に決済を設定

• 名義人のカナ間違いで振込エラー
  → 事前に契約書や通帳コピーで正確に確認

• 登記関係書類が不足
  → 司法書士と前日までに書類チェック

✅ まとめ
不動産決済の当日は「登記に必要な書類が揃っていること」と「振込が確実に行われること」が最大のポイントです。銀行振込は事前準備（限度額・口座情報確認）でトラブルをほぼ防げます。